イラストで食べていきたい人へ。会社員とフリーランスを経験した私の結論
はじめに
この記事では、これからイラストを仕事にしたいと考えている方に向けて、私がこれまでに経験してきたことをもとに現実的な立ち回り方をお伝えします。
正社員・派遣社員などさまざまな雇用形態を経験し、現在はフリーランスとして在宅で7年目を迎えた私の視点から、「いきなりイラスト一本で稼ごうとするリスク」と「3つの現実的なルート」を整理しました。
今の仕事を辞めたい方、学生でイラストだけでやっていきたい方、どちらにも参考になる内容を目指しています。
イラストレーターが激増している現実
今、イラストレーターの数はものすごく増えています。
10年前、20年前と比べると、その増え方は本当に顕著です。
競争が激化しており、よっぽどの専門性や個性を持っていないと安定的に仕事を受注し続けることが難しい状況になってきています。
なぜここまで増えたのかというと、学習環境が劇的に整ってきたことが大きな要因です。
プロのイラストレーターや漫画家の方がYouTubeで無料でノウハウを発信してくれています。
参考書や教本も格段に充実し、有料の講座や個別添削サービスも増えました。
そういった環境をうまく活用できた人は、どんどん上達していきます。
私自身も、もともとそんなに絵が得意なわけではありませんでした。
でも継続して練習することで、それなりに上達することができました。
才能や適性ももちろん関係しますが、それ以上に「どれだけ継続して行動するか」が一番大きいと感じています。
嫉妬するより分析した方が強い
「自分よりも若い人がイラストで成功しているのを見ると嫉妬してしまう」という話を聞くことがあります。
その感情は、自然なことだと思います。
ただ、私が社会人として仕事をしてきた中で感じることは、若い人が伸びるのはそもそも当たり前のことだということです。
学習環境が整って情報が豊富にある中で、若い頃から真剣に取り組んでいる人がどんどん上手くなるのはごく自然なことです。
利害関係がない限り、嫉妬するという感覚は基本的に私にはありません。
もしどうしても嫉妬してしまうという方がいたとしたら、その感情を「分析のきっかけ」に変えることをおすすめします。
「なんであの人はいいねをたくさんもらっているんだ」と思ったとしたら、そこで終わらずに「なんでいいねをもらっているんだろう」と考えてみてください。
「構図がうまいな」「色の使い方がいいな」「キャプションの書き方が上手だな」と具体的に分析してみることで、そこから学びが生まれます。
私が今お仕事をさせていただいている会社では、正直なところ私が一番スキルが低い状況です。
それでも嫉妬するのではなく、「この人はどういうことをやっているんだろう」と観察して自分のノウハウに変えていくことで、着実に成長できていると感じています。
イラストで生きる3つのルート
ここからが本記事のメインです。
まず大前提として、生活費の目安についてお話しします。
東京で一人暮らしをする場合、売上が月30万円あれば基本的に安定した生活ができます。
イラストは基本的に経費があまりかからない仕事なので、30万円の売上があれば十分やっていけます。
ちなみに会社員の場合、総支給30万円だと手取りは大体24万円前後になります。
厚生年金などで約6万円前後が引かれるためです。
24万円でも、住むエリアや家賃の条件を工夫すれば東京でも十分生活できます。
ルート1:会社員+副業
1つ目のルートは、会社員として働きながら副業でイラストの活動をするという方法です。
今回ご紹介する3つの中でも、特におすすめのルートです。
本業で生活費を安定させながら、副業でイラストの実績を少しずつ積み上げていきます。
精神的にも安定しますし、仮に副業がうまくいかなかったとしても本業があるので挑戦しやすい環境が整っています。
失敗が生活に直結しないため、試行錯誤しやすいという強みがあります。
副業でイラストに関わる場合、大きく2つのパターンがあります。
1つは依頼を受けてイラストの案件をこなしていくやり方、もう1つはコンテンツを発信して収益を上げていくやり方です。
私個人としては、コンテンツ発信の方をおすすめします。
特に今おすすめなのがXです。
Xは収益化できるようになっており、条件は「認証済みアカウント・フォロワー500名以上・3ヶ月で500万インプレッション以上」です。
イラストをどんどん投稿してインプレッションを稼げば、月に2〜5万円程度の収益が期待できます。
私自身も現在Xの収益化条件を達成しており、実感として一番収益化しやすいプラットフォームだと感じています。
漫画を描いている方にはKindleもおすすめです。
有料の電子書籍として出版するのも、インディーズで出すのも、どちらでも収益を上げることができます。
ルート2:フリーランス+別収入
2つ目のルートは、会社を辞めてフリーランスになりつつも、イラスト以外の別の収入源も持つという方法です。
これが今の私の状況です。
このルートの最大のメリットは、通勤時間がなくなることです。
片道1時間の通勤だとすると、往復で毎日2時間が浮きます。
月に換算すると40時間以上の時間が生まれ、その時間をイラストの練習や制作に充てることができます。
生産性が上がりますし、心身のゆとりも生まれます。
イラスト以外の別収入としておすすめなのは、在宅での業務委託案件です。
今はAIを使って業務を効率化できるので、複数の案件をこなしながら定期的な収入を確保することができます。
AI関連の案件は今需要が高く、単価も取りやすい分野です。
イラストだけでは生活費をカバーしきれなくても、別の在宅仕事と組み合わせることで、会社を辞めて自由な時間を手に入れる形が実現できます。
生活費をできるだけ下げることも戦略の1つです。
東京の多摩地区など、少し都心から離れたエリアに住むと家賃をかなり抑えられます。
インデックス投資やNISAなどを活用して少しずつ資産を積み上げながら配当収入を得るという方法も組み合わせることができます。
ルート3:情報発信型
3つ目のルートは、イラストに関する情報発信を軸に収益を上げていく方法です。
「イラストを描くだけではなく、学んだことや体験を発信していく」という考え方が根本にあります。
特におすすめなのがUdemyでのイラスト講座販売です。
LINEスタンプの作り方、Procreateなどのソフトの使い方、イラストの基礎知識、色彩理論など、自分が学んできたことを1つの講座にまとめて販売できます。
毎日少しずつコツコツ作り続ければ、2〜3ヶ月程度で1つの講座を完成させることができます。
高額なコンサルや塾を作らなくても、Udemyを使えば無理なく収益を上げることができます。
X、Kindle、YouTubeなども組み合わせることで相乗効果が生まれます。
このルートで大切なのは「描くだけ」から「発信する」に意識をシフトすることです。
自分がイラストで学んだこと、試してみたこと、失敗したこと、気づいたこと、そういったことを発信していく中でフォロワーが増え、収益につながっていきます。
AI時代の考え方
「AIに仕事が奪われるのではないか」という不安の声を聞くことがあります。
特にイラストレーターにとっては、AIで画像が生成できる時代になっているので、余計に不安になる方もいらっしゃると思います。
私の考えは少し違っていて、「AIを使いこなせる人が強くなる時代」だと思っています。
実際に私の本業はAIを活用した仕事です。
コンテンツ制作においても、AIをうまく活用することで効率化して、より多くのコンテンツを作ることができます。
ただし、イラスト制作においてはAIを使わないというポリシーにしています。
AIが生成したイラストはプロの目から見ると解剖学的な間違いや不自然な部分が多く、学習素材として使うと間違った情報を吸収してしまうリスクがあります。
コンテンツ制作でのAI活用と、イラスト制作でのAI不使用は、別の話として分けて考えています。
AIを全否定するのではなく、どこで使いどこでは使わないかを自分でしっかり判断することが大切だと思っています。
まとめ
今回は、イラストで生きていきたいと考えている方に向けて、3つのルートをお伝えしました。
ルート1の「会社員+副業」、ルート2の「フリーランス+別収入」、ルート3の「情報発信型」、どのルートにも共通しているのは「まず生活基盤を安定させながら、イラストの活動を育てていく」という考え方です。
それと同時に、Xなどを使った発信力を高めること、そしてAIを場面に応じて活用することが、これからの時代には大切だと感じています。
イラストだけで食べていくというのは簡単ではありませんが、正しい戦略を持って取り組めば、着実に実現に近づいていけると思います。
ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
